女性専用シェアハウス
運営者のブログ集
   2015年8月16日

 「親を思う時」

早々と軽井沢にスキー場がオープンした。

さすがにまだ天然の雪ではなく、人工降雪機による開設であるが、秋は天気も良いので気持ちよく滑れるそうだ。

紅葉を見ながら楽しそうである。

スキーに行かなくなって30年以上経つが、結婚すると主婦にはなかなかチャンスが無い。

家族が揃えばいいが、我が家は寒がりばかりで無理だった。

東日本は平年より1.9度も高い夏を過ごしたが、やっと秋らしい毎日になっている。

高齢者には夏の疲れが出ているようで、不調を訴える人が多い。

つい先日、あるハウスの住人さんと親子関係について、どう思っているか話す機会があった。

20代中ごろから30代前半の世代の親は、まだ元気なのであまり考えていない。

しかし確実に老いはやって来る。

ずっと元気でいる事は、かなり難しい。

入院するほどひどい状態でなくても、どこかに故障が起こる。

メンテナンスが必要になり、歯科・内科に通いだす。

血圧や腰痛などが悪化したり、思わぬ不調が現れる。
不思議に誰しもがつまづいたり、転んだりしてしまう。

鈍くなってくるのだ。

今までは親が子供を気遣った。保護しながら育てた。

成人し社会に出て仕事に励む我が子を、ホッとして見守っている時なのかもしれない。

親が60代に差し掛かる前後あたりから、少しずつ逆転が始まってくる。

早いか遅いかは、分からないので、心の準備は必要である。

私の場合は、弟の結婚式の時に親の「老い」を発見した。

まだまだ元気ではあったが、今思えばあの頃逆転がスタートした気がする。

どちらかが欠けたら、引き取ろうかと心密かに考えていた。

親に話しても認めはしないので、ずっと黙っていたが、それは以外にも早めにやってきた。

父が亡くなると、母は悲しみに打ちひしがれ、病気になるのではないかと思うほど落ち込んだ。

毎日電話が掛かり、めそめそ泣いていた。

20代・30代では想像できない姿がそこにある。

そんな体験談を話しながら、いつか自分にも来るかもしれない事態を、考えておくだけはするように教えた。

そんな事態が来ないで済めば、幸せである。

元気な親に感謝して、楽しく過ごせばいいのだ。

少しだけ考えておけば、あわてないで済むからだ。

病気をしない人ほど、自分の老後の心配をしない。

子供に頼らずに済むと過信している。しかし、親の方が先に命が尽きるはずだ。

最期は子供に厄介になり、あちらに送り出してもらうのだから、

それまではずっと親子である。

2013.11.2.

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